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遂に登場 漫才師 島田洋七さんインタビュー LOVE&LARGE Stylish Person

ポッチャリ体型は「お笑い」という世界において、メリットなのか、デメリットなのか。
1980年代の漫才ブームを牽引した島田洋七師匠に、
"しゃべくり"と"ポッチャリ"の親和性について語っていただきました!

漫才師 島田洋七さんインタビュー

80年代の漫才ブームの立役者であり、著書『佐賀のがばいばあちゃん』の大ヒットでも知られる洋七師匠から見て、“ポッチャリ体型”と“お笑い”の親和性をどのようにお考えでしょうか?

「ポッチャリしてる方が安心感あるというか、絶対にお客さんの心をつかみやすいと思うよ。あんまりカッコいいとお客さんが羨ましがって笑いに繋がらんし、上から目線みたいに思われてしまうとヘタしたらブーイングもんやで(笑)。不思議なもんで、ポチャっとしてたらしゃべくりで勝負してても、ちょっとした動きがかわいく見えんねんな。ポッチャリは笑いの武器になると思うで」

長年、業界を見守ってきた師匠の言葉は説得力がありますね。

「だって今までごまんと漫才師見て来たけど、男前で天下取った奴なんておらんでしょ。ポッチャリっていうわけやないけど、紳助(島田紳助氏)もたけし(ビートたけし氏)も男前とは違うし。でも“ええ顔”はしてる。生き方に自信あるから、内面から滲み出るもんがあるんやろな。ポッチャリでもブサイクでも自信持ってたら誰しも“ええ顔”になるよ」

一般の方であっても、しゃべりが立つ方が人生、有利なように感じます。

「そうやろね。仕事にしろ女性関係にしろしゃべれる方が主導権握れるから、話が面白い人間の方がええよ、絶対。それに何だかんだで体が大きいキャラはモテたりすると思うけどな。僕らはイケメンなわけでも学歴があるわけでもなかったけど、実際かなりモテたから(笑)」

漫才師 島田洋七さんインタビュー

ところで洋七師匠はファッションへのコダワリはございますか?

「正直、オシャレとかに強いコダワリはないけど(笑)。でも、ポッチャリだからとか、もういい歳だからとか、そういう理由で『もうええわ』ってあきらめたら、一気に老けるもんなんですよ。だから服でも極端に見栄を張ることもないけど、あきらめちゃったらダメだと思うな」

とは言え手前味噌ですが、本誌のような雑誌が生まれる前、ファッションから遠ざかっていたポッチャリ男性の中には、どうやってオシャレをしたらいいかわからない人も多かったのでは、と。

「確かにね。ポッチャリな人たちが普通のファッション誌見ても何も参考にならんっていうのもあるしね。だって雑誌とかファッションショーに出てくるモデルさんはみんなシュッとした顔でスマートな体で、だいたい似てるやん。せやから服も同じようなんばっかやし。180cmの痩せてるモデルさんら見ても自分のスタイルに合わんし、買うこともできんしね。それやったら太った人向けのファッションショーやってもらわんと」

それはぜひ実現したいですね!

「ともかくデブが恥ずかしいとか、見た目がカッコ悪いとか、そういうのをネガティブに考えすぎないこと。もちろん健康診断で糖尿病になるよって言われるぐらいなら健康を気にしなきゃいかんけど、健康なポッチャリならそれが一番。むしろその体型を生かしていくことを考えないと。太ってようが何だろうが、まずは自分に自信を持つことやろね」