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なぜデブはドラム担当なのか考える【ポチャ音楽考】

バンドにおいてドラマーといえばポチャメン。そのイメージはなぜか? たまのドラマーの影響なのか? ルナシーの真也氏なのか?


はじめまして!音楽ライターのひろむと言います。Mr.Babeでは音楽とポチャメンについて書いていければと思います。

さて、ポチャメンと音楽といえばこんな疑問を持ったことがないだろうか?

「デブがドラマーと言われるのはなぜ?」

なんとなく、本当になんとなくだけどデブがロックバンドを組むとなぜか「ドラマー」という固定概念がないだろうか?
今回はこちらを考察していきたいと思う。

もしこの記事を読んでいる人が、音楽を始めることになり「自分は体格が大きいからドラムしかできない…」と考えているならそれはちょっと待ってほしい。
デブにだって、もっと素敵に音楽をやっていく道は多数あるのである。

実は、太っていてやりてのドラマーというのはそうそういない。もちろんいないことはないが。
日本で言うとLUNA SEAの真也氏たまの石川浩司氏ZAZEN BOYSの松下敦氏や、LEGO BIG MORLのアサカワヒロ氏などなど、ナイスなデブドラマーとして君臨している。しかし、太っているドラマーというのは決して多いものではないのだ。


それにも関わらず、老若男女問わず「デブはドラマー」という概念を持っている人は少なくない。
それはいったいなぜだろうか?

ドラマーであることにメリットがあるから

ドラムというのはロックバンドでいうと一番「生楽器」である割合が多い。(エレキドラムなら別だが)
ステージでやる際にはマイクで拾って音をスピーカーから流すが、スタジオ練習では生のまま鳴らす。周りのエレキギターやベースはアンプを通しているのでツマミを回すだけで音を大きくできるが、ドラムは生身のまま音量で対決しなくてはいけない。闇雲に「強く叩けばいい」というわけではなく、しなやかなプレイで“鳴り”を大きくしなければならないが、その際「体重を乗せる」というコツもある。例えば、バスドラムのキック。「強く踏む」のではなく「足に体重を乗せて下ろす」感覚のほうが近いだろう。その際、体格がいいと“鳴り”が強く出る。
そのようなメリットがあるため「デブはドラマーであるべき」という概念が生まれた、という可能性がある。

フロントマンとしてふさわしくないから

フロントマンというのは、そのまま「前にいる人」、つまりボーカルだと思ってくれるといい。
ボーカルというのはそのバンドの華。バンド内の職業では人に注目される職No.1だ。
世間一般的な「イケメン」であるほうがファンもつくし、売れていくだろう。
その際、デブではふさわしくないというネガティブな理由で、一番後ろに位置するドラマーを任されることが多いのではないだろうか。

「じゃあやっぱりデブはドラマーしかないの?」
ちょっと待ってほしい。思いついた理由を述べてみたが、実はこれ、根拠として全然機能しない。
するとしたら、せいぜい学生の軽音楽部で軽くやる程度だろう。まだあきらめてはいけない。
実はデブだとそれを凌駕するような大きなメリットがあるパートがあるのだ。

デブはボーカルが適任!

実はデブだとボーカルだって適任なのだ。すぐ思いつくのはサンボマスターの山口隆氏GOING UNDER GROUNDの松本素生氏など。他にもさまざまな“デブボーカリスト”が存在する。というか、ドラムよりもボーカルのほうが割合としては体格のいい人が多いのだ。

そしてボーカルがデブであることで生まれるメリットが存在する。それを紹介していこう。

デブは歌唱力がある

太っていると歌がうまい、というか特徴的になることが多い。
体格が大きいと首及び喉が太くなるので、声を伸ばした際の揺れが生じにくい。さらに、太いと音量も大きくなりやすい。肺活量や腹筋ももちろん必要になるのだが、声の通り道が広くなるため響きを豊かにできる。さらにさらに、体全体の体積も大きいのでそこも響かせることができると艶やかで安定する歌声になることができるのだ。
オペラ歌手にふくよかな体型の人が多いのはこういった理由がある。ジャンルが違ったってこれは有効な武器にすることができる。
余談だが、身長が低いと高い声が出やすいことが多い。血管が太くなりにくいから声の作りも違ってくるなど諸説ある。身長の低い女性がアニメ声、みたいな想像をしてくれればいいと思う。
太目低身長男子の諸君はもしかしたら、優秀なフロントマンになる素質があるかもしれない。

デブは見た目のインパクトがある

ドラマーがふさわしい理由2つ目で述べた「フロントマンはイケメン」を逆手に取った理由である。
みんなが「フロントマンはイケメンでなければ」と考えているところでデブが出てきたらどう思うだろうか。
大抵の人間はまず驚きがでるだろう。「えっ、この人がボーカルなんだ」と。
真っ先に「デブだから」と嫌悪感が出るような人間はそもそも誰を見ても嫌悪感を示すだろうから気にする必要はない。
驚きで観客の目を盗むことができればこっちのもの。
あとは君のパフォーマンスを思う存分見せつけてやればいいのだ。
そもそも、「表に出る人間はすべからくイケメンである必要がある」ことはないのだ。どんな人がいたっていい。どんな人だって最高であれば人気になる資格があるのだ。

デブは迫力、説得力がある

デブボーカリストとしてさきほどサンボマスターの山口氏を例に挙げたが、もし山口氏が普通の「イケメン」だったらどうだろうか。
想像してみてほしい。そう、目を閉じて。ほら、なんだか、嘘っぽく感じないだろうか。
印象を刷り込まれているというのもあるだろうが、あのルックスで愛を歌うからこそ、観客の心に響くものがある。
迫力だって十分にある。顔をクシャっと歪めて必死に歌うその姿は、クールに気取って歌うイケメンなんかより伝わるものも、見栄えするものもたくさんある。
表に出る以上、ルックスは良ければ良いほうがいい。しかし、その「良い」は世論や比較されたときの「良い」がすべてだとは限らないのだ。何が一番「良い」のかを先入観だけで決めてしまうのは大変もったいない。

いかがだっただろうか。
もし、読者諸君で「デブだからドラムをやるしかない…」と決めつけている人がいたら、それは違う。
色んな人には色んな魅力や才能がある。君だってもちろん決めつけられることもなく、何をやったってかまわないのだ。
もし、そのまま音楽が評価され表舞台に立つようなことになったらMr.Babeを読んで、おしゃれなデブバンドマンとしてファンを唸らせていってくれ。

音楽ライターのひろむ