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球場グルメは野球観戦を “日常”から “イベント”にしてくれる【燃えろ!!デブ野球】第68回

燃えデブ第68回は東京ドームの令和球場グルメのリアル!

今の俺にはプラモを組み立てる気力も時間もない。たぶん大人になったんだろう。

 あれ? 小さい頃は苦手じゃなかったのにな……。

 例えば、大人になると虫を掴むのも気持ち悪いってケースはよくある。ガキの頃は夏休みに自ら進んでカブトムシなんかを飼育してたりしていたにもかかわらずだ。先日は東京ドームの巨人vs.中日でガンプラのジャイアンツバージョンが配布されて、もちろん躊躇なくガンプラ付きチケットを買った。連休中に時間があったら作ろうと軽く考えていたら、箱を開けて驚愕した。パーツひとつひとつが異様に細かかったのである。本当に数十年前は普通に遊びとして、このプラモを組み立てていたのだろうか。今の俺にはそんなことをする気力も時間もない。遊びじゃなく作業になっちまうよ。同じようにミニ四駆のアバンテJr.30周年スペシャルを懐かしくなって買ったけど、こちらもまったく作っていない。たぶん大人になったんだろう、俺らも。

 逆に小学生の頃はとにかくいちいち風呂入ったり歯を磨くのが面倒だった。それがどうだ、今はそれをやらないと気持ち悪くて落ち着かなかったりする。そう言えば、あれだけ大好きだったジェットコースターも今は絶対乗りたくない。年齢とともに好みは変わる。最近は女上司シリーズAVにも興味が……じゃなくて意外と俺らも30年後には身体に優しい懐石料理なんかを好んで食ってるかもしれないぜ……なんつって、東京ドームでPIZZA-LAの『丸の“丸型”ホームランミートピザ』をコーラで流し込みながら今週もアバンテコラム『燃えデブ』が始まった。

気が付けば、野球観戦がいつもの“日常”から特別な“イベント”へと戻った。でもこの感覚は悪くない。

 アイツも変わっちまったなって、人は変化する生き物だ。だって、個人的に球場グルメにも数年前までほとんど興味がなかった。死亡遊戯ブログをやっていた時期は年間60試合くらい球場へ行っていた。チケット代だけでカツカツなのに、結構値段の高い球場飯を食っている財布と気持ちの余裕はナッシング。よく後楽園メトロ・エムの地下でカツカレーをかき込んだり、寿司やパンを買ってドームへ走ったものだ。それが、最近はありがたいことに本の出版が連続し、子どももできた。典型的な働き盛りの中年男性状態である。さすがに以前のようには球場へ通うことはできない。半分、いや3分の1近くまで試合数は減っているかもしれない。

 気が付けば、野球観戦がいつもの“日常”から特別な“イベント”へと戻った。でもこの感覚は悪くない。野球ライターになって球場に対して感覚が麻痺している部分もあったから。もう家の風呂に入るような感覚で通っていた東京ドーム。それが今はスーパー銭湯へ行くみたいな非日常感がある。すると、たまのお祭り、球場グルメでも楽しんでみようかなと思うわけだ。巨人の選手プロデュース弁当はだいたい1550円、最近は冷めても美味しいように蒸しご飯を使ったり色々工夫している。ハンバーグ、ビーフンに肉じゃが、巨大ソーセージが詰め込まれた『岡本和真のスラッガー弁当!!』の殺人的なボリュームはアラフォー男に「プロ野球選手の胃袋すげぇ」と実感させる仕様だ。『原監督のヘルシー和懐石重』は強気の2000円。なんだけど、相席居酒屋やキャバクラ行くこと考えたら安いもんよ。弁当と考えるから高く感じる。ひとつのイベントとして考えればお手頃だ。って俺はいったい誰を説得しているのだろう。

変わったっていいじゃない。時にはちょっとした冒険心でいつもと違うことをやってみるのも悪くない。

 まさか球場グルメを楽しむような野球ファンになるとは思わなかった。自分で「これはできない」とか「それはダメ」と決めつけるのは人生を少し損している気がする。変わったっていいじゃない。変化したっていいじゃん。30代とか40代に入ると、好みが固まり、決まったものを好みがち。でも、時にはちょっとした冒険心でいつもと違うことをやってみるのも悪くない。普段と違う道を走るとか、無意味にエロ本を真剣に選んで買ってみるとか、試しに選手プロデュース弁当を食ってみるとかさ。日常をちょっとしたイベントにする悪あがき。その手の好奇心を捨てたとき人はおばさん化するのだろう。どうでもいいカミングアウトをすると、東京五輪のチケットはあえて野球だけでなく、ほとんど見たことがない水球とかウエイトリフティングも申し込もうと考えてる。

 だからなんやねん……ってもうバレていると思うが、今回のコラムはノーギミックのこの連載史上最もユルい内容とテンションになってる。俺も新刊の打ち合わせからの新幹線移動でヘロヘロだ。死ぬほど眠い。今は明け方の午前4時38分、カップ焼そばを食いながら、キーボードを打っている。新幹線の中では出張帰りのスーツ姿のおじさん達がたくさんいた。大型連休も終わった。いつもの日常が戻ってくる。明日もまた仕事だ。

 いつの日かリタイアしたら、のんびりガンプラでも作ろうか。

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